嫌なことで自分にメリットもないことは、はっきり断る
頭でわかっていても、人に面と向かってお願いごとをされると、唯々諾々と引き受けてしまうことが多い。
自分を大切にするために、引き受けても自分のためにならないことは引き受けないようにしよう。
また、部下は上司に従うのが当然かのように、部下に雑用を振り分けるような上司に対しても、「そんな失礼な仕事の振り方では従いませんよ」という意思表明のもと、はっきりと断るようにしよう。
先輩に対しても、プライベートでの誘いを自分が引き受けるのが当然かのように、またある仕事をするのが当然かのように言ってくる場合で、かつ自分のためにならないものには、同様にはっきりと断るようにしよう。
雑用を買ってでもするのがよいというのは、終身雇用制度が終わりつつある前の時代の話だと思う。
ずっと同じメンツで仕事をしていくことが前提となっている職種では、雑用をして他の人々からの信頼を勝ち取ることも、一種の戦略としてありなのだと思う。
一方で転職が当たり前の世の中の場合には、部下が雑用を引き受けるのは、飽くまで部下・上司の間で互いの信頼関係や尊敬の念があるもとに限ってよいと思う。
失礼な上司に対して媚びへつらっても、転職が当たり前の世の中ではメリットは少ないと思う。
「こんな上司とずっと一緒に働きたくない!」と思っているのであるならば、自分の気持ちを蔑ろにしなくてもよい。
自分の気持ちに嘘を付き続けると、自分を見失ったり、精神を病んだりして、苦しくなるだけだ。
「この人は尊敬できる!」と思うような上司から与えられた雑用なら喜んですれば良い。
人間、無理やりコントロールされると、抵抗したくなるものだ(心理的リアクタンス)。
きちんと手順を踏まえて、お願いという形で雑用を任されるのであれば、雑用を引き受ける一考の余地があるであろう。
「やるべきだ」というような上司や先輩には、(その仕事が自分にメリットが無いのであれば)従わなくてもよいだろう。