「好きこそものの上手なれ」について考える
好きなことについては自然と知識が増えていくものだと感じた。
今日、同僚と昼食を食べていた時のこと。2016年に流行したいくつかの映画について語り合った。その中でも特に僕が最近見た『この世界の片隅に』について、この映画の何がすばらしいか、どこが印象的かについて話した。少なくとも僕から見て、同僚のこの映画に対する知識が豊富だと感じた。話していて、同僚は心からこの映画のことが好きなのだなと思った。
まず同僚は、この映画の背景知識を持っていた。例えば、舞台となっている広島と呉の街の様子が劇中で見られるのだが、これが当時の実際の街を丁寧に再現しているものだということを知っていた。この街の再現のために、映画スタッフ達は、当時街に住んでいた人たちに実際に取材をしたりなどしたということも知っていた。
さらに同僚は、映画の細かな描写にもきちんと気を配って見ていた。この映画で空襲によって戦艦の数が徐々に減っていく様子が描写されていたことに気づいていた。同僚があえて会話でこの描写について語ったということは、この映画の細やかで丁寧な描写に心底惚れていたということなのだろう。
好きなことは自然と没頭し、隅々まで調べたり、細部まで気にしたりする。その好きなことの知識も気づかぬ内に増えていくのだ。